白いジャージとオレンジジュース





「私の父親が、新垣先生を殴ったんです。それで、斉藤先生は泣き出してしまった。その時の写真なんです。だから、みんな信じてください。私のせいでごめんなさい」






徳田は、言いたくなかったであろう父親のことをみんなの前で言った。




俺を守るため。



斉藤先生を守るため。







「ごめん、徳田。もういいよ。大丈夫だから」




そう言うと、徳田はその場で泣き崩れてしまった。






「勇気を出してみんなに本当のことを話してくれたこの子に対して、何かひどいことをするようなことがあったら俺が許さない」




俺は徳田を立ち上がらせながら、そう言った。






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