白いジャージとオレンジジュース





1時間目、授業がなかったから校長先生に呼ばれて話をした。



俺は、ありのまま真実を話した。



徳田の件も知っているので、校長先生は俺達を疑ってはいなかった。







「ですが、写真を撮られてしまったのは、問題ですね。一緒に車に乗って行ったのも、今思えば甘かったのかもしれません」




校長先生は、眉をしかめながら、ため息をついた。




「そうですね。僕も油断していました。まさか、写真を撮られるなんて」



「徳田さんのおかげで、誤解は解けたと思いますし、大きな問題にはならないと思いますよ」



と校長先生は言った。





「しかし、犯人を捜す必要がありますねぇ」





校長先生は、腕組みをして、窓から校庭を眺めた。





たくさんの生徒がいる。


この中に犯人がいるというのか。



見つけるなんて不可能に近い。




生徒を疑いたくなかった。



でも、生徒・・・・・・なのか。





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