白いジャージとオレンジジュース
斉藤先生に、言うべき?
でも、俺が注意する立場でもない。
実際に、生徒に恋をして、結婚したのだから。
でも、でも・・・・・・
もしもバレたら大きな問題になる。
相手は、人気者の生徒会長なのだから。
トントン
俺は国語室のドアを叩いた。
言うかどうかはわからない。
とりあえず、徳田の話をしよう。
そう思って、ノックした。
「もう今日は帰って」
中から聞こえた声。
俺のことを大和だと思っている。
これは、やはり話すしかないだろう。
俺は、ドアをゆっくりと開け、咳払いをした。
一番奥の椅子に座っていた斉藤先生が、ものすごい勢いで振り向く。
「あ、新垣先生でしたか」
驚いた表情を隠すように、机の上の物を片付け始めた斉藤先生。