ケータイ小説を書くにあたって



「でも、ヒロインは俺様のことが好きなのよね?いいなずけにはどう諦めてもらうの?」


相変わらず、友人Aは冷静な着眼点をお持ちだ。


「えーっと、いいなずけはイケメンのくせに超しつこくて…。

でも一応彼もイケメン星の王子だから色々権力持ってるんだよね。だから、地球のトップにヒロインの捕獲と俺様の抹殺を要請するの。」


「怖っ!イケメン星の王子、超怖いじゃん。」

友人Aは自分の体を両腕で抱きしめて、身震いのような仕草をしてみせた。


「話はまだ終わってないよ。

いいなずけのことを知った俺様は、ヒロインを遠い遠い森の奥に隠すの。それで、俺様は1人だけ軍に捕まっちゃうんだけど、すぐには殺されずに、ヒロインの居場所を吐くまで拷問にかけられるの。」


「軍!?拷問!?
暗いよ!単語が!
そんなダークな内容なの?」


「大丈夫、大丈夫。
ほら、俺様ドMだし。」


「そういえばそんな設定あったわね。
よく覚えてたわね。」


久々に友人Aに褒められた。


< 18 / 27 >

この作品をシェア

pagetop