暗黒の頂の向こうへ
兄弟愛としては幸せではあるが、運命としては悲しいシナリオであった。
守は、広島で初めて原爆の体験をした光景を思い出す。 青年の姿と自分をだぶらせ、無力さに耐えられず肩を落とし膝をつき、黒々と立ち上がる巨大なキノコ雲を再び見上げた!
 守の心は限界を超え、張り裂ける。 魂は絶望に支配されたれ、声を出すことも出来なかった。 
その光景を見ていた謎の男も、鋼の心を鋼鉄の魂に変え、新たな計画を決意する。 見すえる先は遥か彼方。 自分の行為は正しいとは思わない。 理解してくれとは言わない。 ただ世界を救えば、自分の犯した罪は報われる。 もはや明るい未来を手に入れるには、時空警察を葬るしかない。
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