侍ヴァンパイア
「お前、あれが歌だって何で思ったの?」



「うーん、何となく…とても一生懸命だったから…

私のお母さんも、歌う時は、思いが届く様にいつも一生懸命だった、、、それとかぶった…のかも…」


「何となくで、あんな大号泣するか?」



泣きじゃくるコイツは、鼻水垂らしてぐっちゃぐちゃで、嗚咽までして、とんでもなくぶっ細工だったけど、、、



「うっさいわねっ!生まれて初めて泣いたの…コントロールなんてできないしっ!やり方わっかんないもん」



何か、それが可愛いなって、思ってしまったのは絶対に言わん、、、




握った手に少し力を加わえたーーー



「お前ーーー俺の事ーーーキライになった?」



「好きだよーーー」



ぽわぽわ微笑みやがってーーー

なんかコイツ見てると調子狂う、、、


「早く、嫌いになれよ…面倒くせーから」


「でも、キョウ、優しいよっ!


今だって手ぇ握ってくれてるしっ!さっきも、


慌てて来てくれたんでしょ?珍しく、息切らしてたもんっ」



嬉しそうに…ニコニコしやがって…
何か腹立つ



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