侍ヴァンパイア
「どーやら、アンタの言葉も心も嘘ついとらへんみたいやし…


わかった、あたしがつけたる!」



とてもタイミングが難しいらしく、しろちゃんの額にはジトジトと汗がにじんでいる



「今やっ!!!」



その掛け声と共に、私の首には見えないけど首輪がついた感覚がしたーーー



ーーー



夜になり、きらびやかなネオン街に入る、、、
すれ違う沢山の人は私をじっと凝視する



しろちゃんいわく、私には魔物を引き寄せる特別な匂いがするらしい、、、だからそれを誤魔化す為の香水を買ってもらった



「体調はどうや?」



「うん、元気になったよっ!!でも、この香水は苦手だけど…」



嫌々ふってみる、



「しゃーないわ、それつけへんかったら、アンタ闇市つく前にお陀仏やねんから」



う…臭い…



でも、確かに周りの視線が気にならなくなったかも



「しろちゃんこそ平気?血は止まった?」



「…。また人の心配してからに…まぁええわ。



ほら、着いたでーーー」



一軒だけ、あきらかに周りと違った異質な存在感を放っている建物、、、



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