侍ヴァンパイア

キスの呪縛

グレイはポッと頬を赤く染めると、


不思議な形の鍵を私に手渡し、、、キョウの居場所を教えてくれた



「一人で、、、行かせて欲しいの」



そう告げる私の背をロイはそっと押してくれる



「もし、君が危険になったら、、、コレを使いなさい」



握らされたのは、十字架の小さな杭ーーー



「ヴァンパイアは、これをくらうと身体の自由が奪われ




一生動けなくなるんだよ…」



ーーー



久しぶりに、全速力で走った、、、



ケガの傷が痛んだって



どうって事ない



ーーー早く、逢いたい!!キョウに!!



ーーーガチャリーーー



ぎぃぃぃ



酷く扉が重たく感じたーーー



「しゅー…しゅー…しゅー…」



聞こえてきたのは、苦しそうな息づかい、、、



「キョウ?」



目の前にいる彼は、全身ズタボロで腕にかんしては、皮膚一枚で繋がっているだけのようで



手や足は頑丈な拘束具でつながれ



目には真っ黒な布で目隠しを施されていた



「こんな…酷い」









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