侍ヴァンパイア
地上の何処からか、矢の様な黒いモノが勢いよく、次々と放たれ飛んでくる




「いけませんっ!!まだ私達を追ってきています!!何処か、降りれる場所へ降りましょう!?」



彼女はキョロキョロと周りを見渡す



「お前はもっと早く飛べる筈っ!!



先に行って、兄者を連れてこい!!



いいなっ!?」



「ですが、ジュリエット様…!?」




「余計な心配はするなっ!!行けっ!!!」



はい、と頷くローラは、大きく旋回しながら遠くへと離れて行く


ーーー


どんどん数を増す黒い矢



「…どうするの?」



「ちょっとこのまま辛抱だっ」



彼は、私の口に手を当て身体をギュッと抱き締めるーーー



「ーーードンっ!!!」



黒い矢が、彼の右肩に当たる




ーーー




凄い勢いで、下降する中、、、



「♪~♪~♪~」



彼は穏やかな歌を口ずさむ



暖かな風が私達を包んで、少し離れた場所に堕ちたーーー




「きゃっ、大丈夫!?」




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