侍ヴァンパイア

解けない呪い

「許せませんもの」




マリアがフラッと立ち上がり、ブツブツ呟やく




「わたくしは、何の為にこうなったの?



わたくしは、どうして、この手をこんなに汚したの?



全て…貴方の為…でしょう?」




「ーーーゆうなっ!!!」




物凄いスピードと力で



腕の中のゆうなを奪い取ると



真っ白な大きな羽を羽ばたかせ



高く舞い上がった




「これから、、、どうやって生きて行けばいいのかしら、、、



そうだわ、、、ルシファー様が愛しているのがゆうな様なら



わたくしが…ゆうな様に、なればいいのよ…ふふ、ふふふ」



マリアはいつもの冷静さを失っている



その声が、



痛々しいほどの悲痛な叫びに聞こえたーーー



そして、贄のツボの前まで飛ぶ



「ルーメス ハンネスト ポラレーゼ…エマーニャ」



呪文の様な言葉を唱え出す



「これは…!!




止めさせなければっ!大変な事になる!!!」





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