侍ヴァンパイア
私達は、慌てて建物の近くまでかけよった


「中に、どうやって入るんだろ?」


せっかく御姉様方に頂いた大切な着物がベチャベチャになっていくのが嫌で、私はバックを頭に乗せる


「あーこうか?」

「そんな適当に手ぇつけるだけで、、、開くわけな…」

ギィー、、、

「こんなもんは気合いであく」

アンタのその自信はどっから湧いてくるのか…


中にはテーブルと椅子がこじんまりと置かれており、まだ入れて間もないであろう紅茶があった、、、


いつもレオが入れてくれる、アールグレイのいい香りーーー


「そういや、レオは?」

濡れた髪をわっさわっさタオルで拭くキョウの仕草が妙に色っぽくって、

水も滴る良い男だなぁなんて、紅茶を飲みながらのほほーんと思ったーーー


「アイツ、出口の場所俺に教えるだけ教えて、、、帰った、、、淋しーんじゃねーの?
お前大好きっ子だからなぁ

てか、お前!その茶!誰が入れたかわかんねーのに、よくそんな馬鹿そうな顔で飲めんなっ!?」



ば、馬鹿ですって?



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