乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
涙で化粧がとれている気がする。
照明がつくのと同時にポーチから鏡を取り出した。
「面白かったべ!?って…お前女子だなぁ~」
メイクを直しているあたしを見て、笑っている。
「もー!ほっといてよ!」
こういう所を突っ込まれるとちょっと恥ずかしい。
「あー腹減った!飯食いにいかね?」
「一人でポップコーン食べてたくせに?」
「ポップコーンはおやつですからっ」
「あっそう…」
あんなにがっついて食べてたくせに、あたしが食べ始まったら「全部やる」なんて言ってきたんだよね。
「お前も減ったべ?そこのデニーズいこ」
またもや半分強引に決められたけど、あたしは素直にそれに従った。
康大のおかげで、嫌な気分がいつの間にか吹き飛んでいたから。