乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
「つか…切り裂いたとかってヤバくね?精神状態おかしいでしょ」
「うん、なんで藤沢さんにだけそこまですんだろ」
「あたしだけ…?」
「うん、今までいじめの対象になってた子は何人かいたけどさ、切り裂く事まではやってないと思う…」
身震いした。
美優さんはどんな思いであのユニフォームを切り裂いたんだろうか。
仮面の下に隠された顔は、一体どんな顔なんだろう…
陸さんの彼女であるあたしが、そんなに憎いのかな…
話をしているうちに、バイトが始まる時間になってしまい、あたしたちは慌ててトイレを出た。
美優さんに会うのが怖い。
手が震えていた。
カウンターへ行くと、すでに美優さんは接客していた。
あたしに気づくと軽く微笑んだ。
でもあたしは笑い返すことなどできない。