乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】
数日後の夜、仕事中に黒服の岩井が珍しく話しかけてきた。
「桐谷、今日終わったら飲みにいかねー?」
「…遠慮しときます」
俺は即座に断った。
「遠慮すんなって!俺はお前と仲良くなりてーんだよ!初日は感じわりぃことして悪かったな、木村も反省してたぞ」
俺の肩に手を掛けて、わざとらしい笑顔を見せる。
気味がわりぃな。なんなんだ、一体。
その時、話を聞いていたのか店長が近寄ってきた。
「おおースタッフが仲良くすんのは喜ばしいことだな、桐谷行ってこいよ」
「…まぁ、…ちょっとだけなら」
その笑顔の裏も気になるし、少しぐらい付き合ってやってもいいか。
岩井は「そうこなくっちゃ~」と、上機嫌でホールへと出て行った。
それと入れ替えに、美優が厨房にやってきた。