ツンデレちゃん!!
ヤツからのそんな言葉を聞いた周りの女子どもは、目は見開き口はぽかんと開き、全員マヌケな顔をしている。
莉緒も、この光景を見て一瞬固まった。
……でもすぐに、
「すいません。あたし、瑠奈と帰るので、離してくれませんか?」
莉緒はあたしの手をぐいっと引っ張り、ヤツから解放してくれた。
「…じゃあ1分でいいです。時間をください」
あたしは莉緒と教室を出かけたところを、またもやヤツに腕を引っ張られる。
「っえええええっ⁉ ちょっと離してよ!」
ヤツはあたしを引っ張り、一瞬にして教室を出た。
「…っはぁ、はぁ……なにすんのよッ⁉」
連れて来られたのは、どこだかわからない空き教室。
中に入ると、あたしはすぐに身構えた。