恋する季節 *- confession of love -*
親友として警告した彩乃が見つめる先で、美琴は戸惑った表情を浮かべていた。
当たり前だ。
告白なんかしたら変な事されると言われたようなものなのだから、それまで異性に対して何の免疫もない美琴からしたら恐怖以外のなんでもない。
間違えた事を教えたつもりではないが、さすがに最初から言い過ぎたかもしれない。ビギナーには受け入れきれない事だったかもしれない。
ここで告白する決意が鈍ってしまったら、そしてそれが大和にバレたらただじゃすまそうだ。
そう思った彩乃が、せめて先ほどの言葉の半分くらいを撤回させようと言葉を探し出した時、それまで青い顔で黙り込んでいた美琴が「わかった……」と一言言った。
「え? 分かったって……」
「や、大和が本当に変な事したいのかは分からないけど……私も色々覚悟して、告白する」
「え……いいの? 怖いんでしょ?」
「でももう、大和を不安にさせたくないから。
それより先の事は……それから考える」
きっぱりと言い切った美琴に、彩乃は驚いてぽかんと口を開けたまま固まっていた。
美琴が一ヶ月ほど前から大和に気持ちを伝えるべく挑み続けていた事は知っていたが、正直そこまで強い意志でそうしているとは思わなかった。
「なんでそんなに驚くの?」と苦笑いを浮かべながら聞く美琴に、彩乃も同じように笑う。