サンドリヨンは微笑まない
着いたのは、街の中央病院。
小野寺くんはもう病室を知っているようで、あたしはただついていくだけだった。
その病室は四人部屋で、右側の奥に伊月さんは眠っていた。
「伊月、網島来た」
小野寺くんの声に目を覚ました伊月さんはゆっくりとこちらに顔を向ける。
顔色はそんなに悪くない。
良かった、と胸を撫で下ろす。
「俺おばさん達に挨拶してくる」
「多分下のカフェテラスに居ると思う」
「了解」
そう言って病室を出て行く姿を見送る。
椅子を勧められて、あたしはそれに座った。