サンドリヨンは微笑まない
あたしの最近は良いことがあって、悲しいことがあって。
それから、こんな良い友達も手に入れてしまって。
「そういえば、小野寺くん」
「なんすか?」
「伊月さんの分の花、作るの手伝ってね」
「えー、やだよ」
「一緒にやるから大丈夫って言っちゃった」
はあ!? と納得のいかない表情。
だって伊月さん。
こんなに近くに、伊月さんを気遣わない人居るよ?
どこか特別って思いが自分の中で増えて膨らむ。そんなの、何かの拍子にすぐ割れてしまうのに。
それでも、前に進む。
そうしないと、追いつかないから。