トシノサレンアイ- 狼と仔猫 -

のしっ。

腰の辺りに重みを感じて目を覚ます。


「ただいま。遅くなっちまった」

「ん……アズマ……?」

「わり、起こしちまったな」

「んーん……お疲れ様、おかえり。今日、大丈夫だった?……んっ」


激しめの口付け。

寝起きで覚醒しきってないあたしには少し刺激が強すぎる。

本当に悪いって思ってるのだろうか、この男は。


「ちょ、ちょっと待って!今、何時?」

「3時」

「ごめん。寝かせて」

「今日は大変だったんだぞ。どっかの甘えんぼちゃんが会社に現れたせいでな。昼間にメールした通り、お仕置きだ」

「イヤ~。あと数時間後学校だもん」

「うっせ。いいから、服脱げ」

「いやぁぁ~!けだもの~!」





結局その日は朝まで愛し合った。

事後、シャワーを浴びた時に気付いたけど、身体中がキスマークだらけになっていた。

中には制服じゃ隠れないところにまでその“証”はあった。

ちくしょう。お仕置きってこういうことか。
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