俺のもんだろ Ⅲ
あんまり、亜里ちゃんとはいい思い出
ないけど....
でも、嫌いではない。
そう、斗里くんに伝えようと口を開いた瞬間....
「美夜!」
そう名前を呼ばれて驚いて振り向く。
「あ、悠雅....」
そこには、自分のカバンとあたしのカバン
を持った悠雅が立っていて....
悠雅は、斗里くんを一瞥すると
あたしにカバンを押し付けて....
「帰るぞ」
と言いながら、あたしの腕を掴んだ。
「え、ま....待って悠雅!」
質問に答えてない!
と反論しようとしたんだけど...
悠雅の力は強くて、あっという間に靴箱まで
引っ張られてきてしまった。