俺のもんだろ Ⅲ
「なにそれっ」
と言い出す美夜に、
「そういうとこが子供っぽいの」
と言うと、天野のほうに顔を向ける。
天野は、まだぶつぶつ言っている洸聖に
見向きもせずに歩いていた。
まぁ....大人っぽすぎてもからかい甲斐
がないから、これでいいんだけど。
と思い、美夜に視線を戻すと
「聞いてた?」
と、ふくれっ面で俺を見上げる美夜の
顔があった。
「悪い、全く聞いてなかった」
そう正直に答える。
「....」
美夜はそれを聞くと、もっと不機嫌そうな
顔になってから、ぷいっと顔を背けた。
「もう、悠雅なんか知らない!」