俺のもんだろ Ⅲ
「なぁなぁ、悠雅、なんか身体中痛いんだけど....」
やっと目的地に着き、海のほうに向かって
歩いていく途中、洸聖はそんなことを
つぶやく。
まぁ....全部、倍かそれ以上の力で
返してたからな。
特に足とか、多分明日になったら青あざ
ができるだろう。
「ふーん、寝すぎじゃねーの?」
と返すと、洸聖が
「寝すぎで体って痛くなるのか....?」
とぶつぶつ言い出した。
その姿を、俺の隣で美夜が苦笑いを
しながら見る。
「悠雅、ちょっとは手加減してあげなよ....」
なんて小さな声で言う美夜に、俺は
「先にやったのはあっちだ。」
と、きっぱり言い切った。
その言葉を聞くと、美夜は呆れたように
ため息をつき、
「そういうとこ、子供っぽいよね。悠雅って」
と、からかうように言った。
「子供っぽいとか、お前には言われたくねぇ」