俺のもんだろ Ⅲ



そう答えると、斗李くんはすごく嬉しそうに


笑った。




「美夜ちゃんが来るならもっと頑張らなきゃね」


と、力こぶを作って見せる斗李くん。




「美夜?」



その時、そんな声が後ろから聞こえて


振り返る。




「こんなとこで、なにし....」


近づいてきた悠雅が、斗李くんに気づいたのか、


いいかけた言葉を飲み込んで、ぐっと


顔をしかめる。





「なんでお前がこ....」



と、悠雅が言っている途中に、


斗李くんが、片目を指で引っ張って


舌を出してべーっというポーズをとった。





その行動に、あたしと悠雅が驚いている


間に、斗李くんはあたしに向かって




「じゃ、また明日!」



とだけ言って、走り去ってしまった。




「な....」


悠雅は怒りで顔を引きつらせながら




「なんだあいつ....」


と、声を絞り出すように言った。




「え....えっと、あの....悠雅?」




事情を説明しようと、悠雅に話しかけるけど....





「とっとと持ち場に戻れ、ただでさえ混んでんだよ」



と、イラついた口調で言う悠雅。





....今話すのは危険だ。




そう察知したあたしは、大人しく持ち場に



もどるのだった。



< 66 / 75 >

この作品をシェア

pagetop