俺のもんだろ Ⅲ
そう答えると、斗李くんはすごく嬉しそうに
笑った。
「美夜ちゃんが来るならもっと頑張らなきゃね」
と、力こぶを作って見せる斗李くん。
「美夜?」
その時、そんな声が後ろから聞こえて
振り返る。
「こんなとこで、なにし....」
近づいてきた悠雅が、斗李くんに気づいたのか、
いいかけた言葉を飲み込んで、ぐっと
顔をしかめる。
「なんでお前がこ....」
と、悠雅が言っている途中に、
斗李くんが、片目を指で引っ張って
舌を出してべーっというポーズをとった。
その行動に、あたしと悠雅が驚いている
間に、斗李くんはあたしに向かって
「じゃ、また明日!」
とだけ言って、走り去ってしまった。
「な....」
悠雅は怒りで顔を引きつらせながら
「なんだあいつ....」
と、声を絞り出すように言った。
「え....えっと、あの....悠雅?」
事情を説明しようと、悠雅に話しかけるけど....
「とっとと持ち場に戻れ、ただでさえ混んでんだよ」
と、イラついた口調で言う悠雅。
....今話すのは危険だ。
そう察知したあたしは、大人しく持ち場に
もどるのだった。