俺のもんだろ Ⅲ



その日の夜、一日中動き回って



疲れ果てたあたしは部屋へと帰った。




ベッドに寝転がると、それだけで眠気が


襲ってくる。



すとん、と眠りに落ちそうになった時




ふわっと温かいなにかに包まれた。




「ん....?」



うっすらと目を開けると、私の体には


毛布がかけられていて、私のベッドの端


には、悠雅が座っていた。




「あ、悪い。起こした?」



そういう悠雅の声はすごく優しくて、


顔を見ると、表情まで優しい笑顔だった。



すごく眠かったはずなのに、そんな悠雅の


顔を見ると、眠気が覚めてしまった。





「ううん、大丈夫」


と言いながら起き上がろうとすると、



すっと悠雅の手が伸びてきてそのまま


ぎゅっと抱きしめられた。




「え....」







「....寝よ。疲れた」


そう、少しかすれた声で囁いた悠雅。




「う....うん」




と答えたはいいけど、こんな体制で


あたしが寝られるわけが無い。





「....おやすみ」


そう言った悠雅は、あたしに顔を近づけて


きて、あたしの頬にキスをすると


そのまま、すーすーと寝息を立て始めた。





一方の私は真っ赤になりながら、


悠雅のとてつもなく整った顔を見つめた。






....かっこいい...


だけど、くっついて寝ている姿を見ると


子犬みたいで可愛くも思える。






「やっぱり、悠雅はずるいよね....」




そんなつぶやきと共に、あたしも


眠りへと落ちたのだった。







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