おかしな二人


気がつけばマンション前。
車は、ゆっくりと地下の駐車場へと入って行く。

いつもの決まった場所でエンジンが止まり、その音がまるで気の抜けたような停止音に聞こえて、あたしまで息を吐き出した。

水上さんは相変わらず黙ったままで、車から降りるとさっさとエレベーターへ向ってしまう。
あたしは、吐き出した息を気付かれないように拾い集めながらあとを追った。

気詰まりなままのエレベーター内をクリアし、やっとたどり着いたマンション内。

先を歩く水上さんは、電気をつけリビングへ行くと、ドサリと疲れたようにソファへ腰を下ろす。

あたしは、壁にかかる時計をチラリと横目で確認した。
食事をするには、少し遅くなってしまった。
けれど、とりあえずこの気詰まりな状態をなんとかしたくて口を開く。


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