おかしな二人
「あの……、遅くなっちゃったけど、食事の準備しますね」
「要らん」
不機嫌そうな表情にビクビクしながら言うと、呆気なく断られてしまった。
「じ
ゃ、じゃあ。お風呂。お風呂の準備します」
「それも、あとでいい」
またも、断られた。
「……じゃあ、お茶でも……」
「要らん」
総て拒否され、どうしたらいいのかわからず、キッチンの傍でもじもじと佇む。
すると、溜息を一つ吐き、水上さんがこっちを見た。
「あかり」
「はっ、はいっ」
あたしは、直立不動のまま、ビクリと返事をした。