まっすぐな平行線
第1章
未定
「はい。次、小河さん。」
…。
「小河さーん?小河美波さん。」
「は、はい‼」
研修があまりにも退屈すぎてボーッとしていたら、いつのまにやら書類の返却時間になっていた。
あたしは何度も呼ばれていることに気づき、焦って書類を取りに行った。
「ボーッとしてちゃいけないよ。」
「すみません。」
研修中にも関わらず既に注意されてしまった…。
4月から社会人として働くためにわざわざ東京まで来ての研修。
周りの人の喋り方にかなりの違和感を覚えてる。
既にホームシック…。
「はぁ、早く帰りたい。」
あたしはボソッとつぶやいた。