恋愛
家へつくと妙な腹立たしい気持ちからか無造作にワードローブを脱ぎ捨て冷蔵庫から缶ビールを取りだしベランダをのぞいた。
2年前ここに越してきた時に買った観葉植物に水をやりながら夜空を見るのが唯一の癒しだった。
ベランダから見える街並みは何も変わらない。
そして私も…
ふと時計を見るともう23時を過ぎていた。
「あんな事がなければコンビニに寄れたのに」
冷蔵庫には缶ビール2本と先月、会社の後輩と家飲みした時に買ったままの酎ハイがあるだけだった。
独り暮らしの女子の冷蔵庫とは思えないひどい内容だった。
結局その日は、そのまま眠りについた。