素敵彼氏の裏の顔【番外編】
青ざめる男。
鬼みたいな隼人を見て、がくがくと震えだす。
あたしの目の前にいる隼人は、あの頃の神木そのものだった。
なんだか最悪な結末が思い浮かんだ。
翼の彼女は隼人の後輩で、
翼を痛めつけた奴も、隼人の後輩……。
隼人もきっとそれに気付いたのだろう。
そして、それがさらに隼人の怒りを高めているのかもしれない。
「あいつ、言ったよな?
友達が敵討ちをしてくれるって」
隼人の声は低く怒りに満ちている。
そんな彼の後ろ姿を見るだけで、あたしまで震えてしまう。
……本当に隼人は恐ろしい。