花火
 

先生の“好き”という言葉が嬉しくて仕方なくて、鼻の奥がつんとして涙が溢れてくる。



「……うそ……本当に……?」



「……嘘なんてつかない。だから……触れて、いい?──リン」



目を見て呼ばれる名前に、ドクンと心臓が響く。


先生に『リン』って呼ばれるの、好き。


胸の奥がきゅーっとなる感じ。


私は先生の不安そうな表情に、手を伸ばした。


触れる。



「──……触れてください……!私……先生のこと……好きだから……っ!」



先生の腕が私の身体を引き寄せ、強く抱き締める。


苦しいのに、もっと強く抱き締めて欲しいって思ってしまう。


もっと先生に近付きたい。


先生の背中に腕を回して、私もぎゅっと腕に力を入れた。



「好き……っ、好き……っ」



「──……リン。俺も……お前が好きだ」




──……

 
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