花火
 

大好きだって気持ち、伝えたい、のに。



「……ぁ……っ」



私から出るのは、先生から与えられる甘い行為に反応する、言葉にならない声。


さっきみたいにそのまま溺れてしまえれば楽だと思ったけど、やっぱり伝えたくて、私は先生の腕をグッと掴んで、その甘すぎる動きを頑張って止めた。


上がった息を整えながら、先生の大きな手に自分の指を絡ませた。



「……リン?」



ぱちくりとした目をした先生を見つめる。


……愛しい人。



「──……ねぇ?せんせ……」



「ん、何?」



「……じゃなくて……、えっと」



「……?」



「…………大翔、先生。……好きだよ……?」



「!」



先生の名前を呼びたくなって呼んでみたら、先生の顔がビックリしてた。


ほんの少し赤くなった耳が何かかわいくて、顔が緩んでしまう。

 
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