花火
 

「愛してるとか、何とか……」



「レノンの口癖みたいなものです!レノンはアメリカ人ですよっ?そういう言葉もハグも普通なんです。私の前でもお母さんにキスしちゃうような人だし」



「……」



「……お願い。信じてください……っ!私、先生のことだけが好きなんです……っ!別れるなんて、言わないでっ」



「……マジで?」



「~~っ!」



リンは首を縦に何度も振る。



「やだぁ……っ、離れたくない……っ!」



駄々っ子のように言って、リンが俺の服を掴んだ。


手が震えている。


それを見た瞬間、ぷちっと俺の中の何かが切れた気がした。



「っ!」



リンの身体を自分の元に引き寄せる。


強く、抱き締めた。

 
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