花火
 

「……信じさせてやるよ。リンが子供じゃないことも教えてやる」



「っ、んっ……!」



リンを床の上に組み敷いて、キスを落とす。


手を床に押さえ付けて、逃げさせないようにして。


無防備なリンの身体に唇を落としていく。


それに反応するリンの表情は、子供になんか見えるはずもなかった。








「……やべ」



「先生?」



「いや、気が早いけどさ。もしリンと結婚したら、レノンが親父になるってことだよな?」



「っ!けっ、けっ、結婚っ!?」



「うん」



よく考えたらそういうことだよな。


結婚って親がもう二人増えるってことだろ?


レノンが親父……笑えるけど、笑えない。



「外国人が親父って……まぁリンはすでにそうだけど。でもさ、5歳も離れてない親父とか、超気まずいって。なぁ?」



「えっ、あのっ」



「ん?……何動揺してんの?」



リンを見ると、頬を真っ赤に染めていた。


俺はその意味がわからなくて、首を傾げた。


結婚って言っただけ……


……って、あ。そういうことか。

 
< 150 / 178 >

この作品をシェア

pagetop