花火
「ずっと、ここにいろよ?……俺の傍に」
「~~っ、」
まるでプロポーズの言葉に、言葉を失ってしまう。
「な?」
「……っ、…………は、はい……っ」
私の返事に、うん、と先生は満足そうに頷いた。
それだけで、私は幸せな気持ちになれるんだ。
「あ、俺も聞きたいことあるんだけど」
「え?」
「先週の日曜日、どこにいた?」
「えっ!?」
突然の問い掛けに驚く。
先生はニヤリと笑って、私に顔を近付けてくる。
「コーヒーショップ。いただろ?」
「!」
「気付いてたよ?リンがいたこと。リンは気付かれてないと思ってたかもしれないけど、後ろ姿でもわかるし」
「嘘っ!!」
「マジ」
「!!!」
まさか気付かれてたなんて、気まずい……!
ていうか、盗み聞きしてたのも、バレてるってこと!?
最悪……!