花火
 

*+.。.+*.。.


「中村」



「あ、はい」



国語の授業が終わった時、担任でもある田仲先生に呼ばれた。


嫌な予感しかしないけど、私は学級委員だから、その呼び出しを拒むことなんてできない。


作り笑顔で田仲先生に向かう。



「今日の放課後、時間あるか?頼みたいことがあるんだが」



「……はい。大丈夫ですよ」



にこっと“いい子”の笑顔を浮かべる。


……やっぱりね。そんなことだろうと思った。



「そうか。なら、放課後、私のところに来てくれ。あ、量が少し多いから、他の生徒も連れてきていいから」



「わかりました」



もう一人、男子の学級委員がいるけど、すごく要領がいい男子で、頼んだとしてもさらっと断られるのは目に見えていた。


だからと言って、友達に頼むのも悪いし。


仕方ないから一人でやろう、といつも通り決めた。

 
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