花火
 

──ガラッ



「!」



突然コピー室のドアが開いた。


私はその音に驚いて、バサッとプリントの束を落としてしまった。



「あれ、誰かいる……、って、中村?」



「!!田辺先生!?」



まさに今想っていた人が目の前に現れて、大袈裟過ぎるくらいに驚いてしまった。



「……何してんの?そんなに慌てるってことは、イタズラでもしてたのか?」



先生はニヤリと笑った顔でそんなことを言ってきた。


いや、こんなところで何のイタズラをするって言うの?


子供じゃあるまいし。


ていうか、まさか田辺先生が来るなんて思わなかったから、ビックリしたし……。



「担任に仕事頼まれたんです。別にやましいことは何もないですから」



「……ふぅん?頼まれた、ねぇ」



先生がじっと机の上のプリントたちを見た。



「あ、もしかしてここにいると邪魔ですか?」



結構盛大にプリントを机の上に広げてしまってるから、邪魔かもしれない。


私は床に落ちてしまったプリントの束を拾い、机の上を少しでも片付けようと広げられたプリントに手を伸ばす。



「あ、いや、そのままでいいから。ていうか、それ、一人でやってんの?」



「え?あ、はい。それが何か?」



私は首を傾げる。

 
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