花火
 

「さすがにこの量を一人でやるには多くないか?」



「……まぁ、でも、できない量じゃないですし」



確かに量は多いけど、一人で終わらせられる量だし、何の問題もない。



「……どうせ一人で抱え込んでるんだろ?」



「え……?」



何でそんなこと、わかるの……?


見抜かれてしまったことに、ドキッと心臓が跳ねた。



「やっぱりな。……まったく。ほんと、“いい子”の“優等生”なんだな」



「!」



呆れ返ったような先生の言葉に何だかトゲがある気がして、少しショックを受けた。


先生に“優等生”とか“真面目ちゃん”って言われるのって、あまり好きじゃない……。



「……これも学級委員の仕事だから仕方ないんです」



言っても意味はないのに、何となく言い訳をしてしまう。


しかも、すごくかわいくない言い方だ。



「だからって、一人で抱え込むことか?」



「……頼まれたのは私ですから。これくらい一人でできますし」



「……」



はぁ、と大袈裟なくらいに息をつく先生。


何でそんな風にため息つくの?


何か怒ってる?


でも、人に迷惑かけてる訳じゃないんだし、別にいいでしょ?


むしろ、誉めて欲しいくらいだよ。

 
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