花火
「あ!そう言えばね、この前おもしろいことあったの!」
「何?」
「凛ちゃん教わってるかわからないんだけど、田辺先生いるでしょ?知ってる?」
「う、うん」
急に出てきた名前に、つい戸惑ってしまう。
「何かぼんやり外を見てるな~って思ったら、壁に激突!友達と一緒にいたんだけど、大爆笑しちゃった!先生も一緒に笑ってたけど」
「……へ、へぇ。そうなんだ?」
「先生もそういうドジするんだって、何かかわいかったんだよね」
実可子はその時のことを思い出したようで、くすくすと可笑しそうに笑う。
……何があったんだろう?
ボーッとするなんて、意外過ぎる。
隙なんて見せないイメージあるのに。