花火
「って、あ!」
「え?」
実可子が目線を前に向けていて、私もつられて前を向くと。
「噂をすれば、だよ!先生~こんにちは!」
「!!!」
何故か田辺先生を呼ぶ実可子に驚いてしまう。
ななな何で呼ぶの!?
そんなに先生と仲いいの!?
「……呼んだか?佐東」
「先生この前ぶつけたところ、大丈夫ですか!?」
「あぁ。この前な。大丈夫。心配かけて悪かったな」
苦笑する先生の目線は実可子だけを捕らえる。
その目線は私には……向かない。
と思っていたのに。
「っ」
突然先生の瞳に私が写される。
何……?
それと同時に私の心臓がうるさくなって。
隣にいる実可子と目の前にいる先生に聴こえないか、すごく心配だった。