【完】ヴァンパイアとチョコレート
「……日直の仕事、全部やってくれたのか?」

如月がようやく机から身を起こしながら言う。

すでに教室には他の生徒はおらずミーナとライルだけとなっている。

「まーね。だって如月君ずっと寝てるし」

苦笑するミーナにライルは

「……他にすることは?」

と言って教室を見渡した。

「うーん……じゃあコレを一緒に資料室に持っていこう」

ミーナは存在感を放つプロジェクターを指した。

一抱えほどあるプロジェクターはミーナ一人で持つには負担だったし、ひ弱に見えるライルにもきっと持てないだろう。


< 14 / 185 >

この作品をシェア

pagetop