蜜事は研究室で
「シーナ? どうした?」

「ふぇっ、あ、なんでもないです……」

「? そうか」



再び『SHIBA2号』の手入れに取り掛かるシツチョーには見えない位置で、ふぅ、と息をつく。


……例えば。ほんとに例えば、わたしがシツチョーに告白したりなんかしたら。

一体シツチョーは、どういう反応をするんだろう。

きっと驚く、だろうな。いっつもわたしシツチョーに対して、好意もってるとわかるような言動してないし。むしろかわいくないとこばっかり見せちゃってるし。

ああでも、恋愛事にまったく興味なさそうなシツチョーのことだから、驚くとかもなく「ふーん、それで?」みたいな感じになるかもしれない。

……ああ、ありえそう。ありえそうすぎて、考えただけなのにへこんできた。
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