蜜事は研究室で
「あ、……もー……」
なんだろう、今日は厄日なんだろうか。
このクマのマスコットはシツチョーと一緒に帰ったときに、1度だけ寄り道したゲーセンで取ってもらったものだ。
あれかわいい、とわたしが何気なく言ったら、思いがけなくシツチョーがチャレンジしてくれて。
角度がどうとか距離がどうとかブツブツ呟きながら、なんと1回で、見事ゲットしてくれて。
……あれは、うれしかったなぁ……。
当時のことを思い出して切ない気持ちになりながら、わたしは数歩踏み出す。
マスコットはコロコロと転がって、パイプベッドに下に入り込んでしまっていた。
しゃがみこんで、手を伸ばす、と。
「シーナちゃんいらっしゃ~い」
「うきゃあああああ!!」
なんとベッドの下には、懐中電灯で無表情な自分の顔を照らしたシツチョーが、こちらを向くかたちで横たわっていた。
わたしはあまりの衝撃に悲鳴をあげて後ろへひっくり返り、ガン! と勢いよく、床に頭を強打する。
「あっ、おい、シーナ!」
「ふぇ~……」
そしてそのまま、意識を失った──。
なんだろう、今日は厄日なんだろうか。
このクマのマスコットはシツチョーと一緒に帰ったときに、1度だけ寄り道したゲーセンで取ってもらったものだ。
あれかわいい、とわたしが何気なく言ったら、思いがけなくシツチョーがチャレンジしてくれて。
角度がどうとか距離がどうとかブツブツ呟きながら、なんと1回で、見事ゲットしてくれて。
……あれは、うれしかったなぁ……。
当時のことを思い出して切ない気持ちになりながら、わたしは数歩踏み出す。
マスコットはコロコロと転がって、パイプベッドに下に入り込んでしまっていた。
しゃがみこんで、手を伸ばす、と。
「シーナちゃんいらっしゃ~い」
「うきゃあああああ!!」
なんとベッドの下には、懐中電灯で無表情な自分の顔を照らしたシツチョーが、こちらを向くかたちで横たわっていた。
わたしはあまりの衝撃に悲鳴をあげて後ろへひっくり返り、ガン! と勢いよく、床に頭を強打する。
「あっ、おい、シーナ!」
「ふぇ~……」
そしてそのまま、意識を失った──。