青の向こう
神様はどうやら大きな勘違いをしたらしい。
私が求めた"私"はあの頃の自分じゃない。
今の私と同じ17歳の私に、現れて欲しかった。
同じ自分でも、随分嫌な大人になってしまった私と、11歳の響ちゃんは違う。全然違う。
今の私はあの頃より確実に沢山のものを無くしたし、失った。
取り返せたかもしれないのに、出来なかった。頑張らなかった。
分かっているからこそ悔しいし、歯痒いし、情けない。
さっき、響ちゃんに嘘をついた。
二年後にはみっちゃん以外の団地に住む誰とも殆ど話さなくなる。
少し、視界が揺れる。
隣にいる自分に、「ごめんね」と言いたくなった。
私の家は思っていたよりも少し色褪せて見えた。