BITTER HONEY~女上司とイケメン部下の秘密結婚~
「奈有…」


俺たちは中庭の木々の中に入って行った。


ひしめく緑陰の葉の隙間から零れる陽射しは熱い。


生ぬるい風が頬を掠る。




「奈有が俺を人生のパートナーだと言ってくれて嬉しかった…俺も一人前の男として認められたんだって…」



「…いつでも…棗は私の前では男だ…」


「一応…今は部下ですけど…」


「一応か…ふふっ」



俺は奈有の唇から洩れる笑いを奪うように唇を重ねる。



夏の暑さに負けない情熱的なキスを交わした。






< 169 / 170 >

この作品をシェア

pagetop