BITTER HONEY~女上司とイケメン部下の秘密結婚~
私たちはコーヒーを御馳走になって社長室を出た。


階下のオフィスに戻る為、エレベーターホールの方向へと廊下を歩いていく。



「私と本気で結婚するの?」



「はい。いけませんか?」



「いけないと言うか…」



「…このまま、課長を他の男に渡しくないんです」


切実な棗の声が私の鼓膜を震わせる。



見合い相手の写真に見ていたけど…脳裏に浮かぶのは棗の顔ばかりだった。




「俺と結婚してください…課長」


棗は誰も居ないエレベーターホールでプロポーズして来た。



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