魔法のキス
雄馬も私も、目を合わせないようにしている。
「あら。ゆーまくん達来てるね。さすがスイーツ王子。女の子もゲットして、なかなかいい感じだね」
凛子さんが言う。
「凛子さん。私ね、明日上京するのよ。凛子さんにだけ話すけど」
「ウググッ。なに?上京?明日?えーッ!なんで早く教えてくれなかったのよ〜!なんで上京するわけ?」
「ごめんなさい。他の人には知られたくなくて。私、東京で働く事になってたんです」
「なんの仕事?東京のどこなの?」
「原宿の、ブティックなんですけど」
「ヘェ〜。原宿か〜姫さんにピッタリな感じはするけど、なんで神戸じゃダメなの?」
「いろいろ事情があって。あっ、凛子さん東京に来た時には来てくださいね」
凛子さんは30代だから、ちょっと私のお店の洋服は合わないかもしれないけど。
「わかった。それまでに美味しいお店を探しておいてね」
「あはは。わかりました」