魔法のキス
ホテルクレーシュに向かう途中、洋服はこれで良かったのだろうかと気になった。
母は何も言ってなかったけど。
ホテルクレーシュのフロントで名前を告げ、パーティー会場の事を聞く。
「真鍋朋花様でいらっしゃいますか?」
「はい、そうです」
「真鍋様から控え室の方にご案内するようにと伺っております。こちらでございます」
あぁ、控え室とかあるんだ。
控え室のドアを開けると、母がいた。
「あっ、朋花こっち来て。このドレスを着て頂戴」
えっ?
ドレス?
「ドレス着るほどのパーティーなの?」
「ん〜まぁ、今日は奥様方の集まりだけど、皆さんに紹介しなくちゃいけないから。ちゃんとしてなくちゃね」
堅苦しいパーティーだな〜。