蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
こうして夏彦の因縁の相手、ウェンディ・ティンカーベルは無事逮捕に至った。

これからの彼女の運命は夏彦達には決められない事だ。

後は法が彼女を裁く。

だが、まだ未来ある若い身のウェンディ。

何とか殺人鬼の呪縛から解き放たれ、光ある人生を送る事を願って止まない。

「さぁてと…」

事件が解決し、耕介は現場に背を向ける。

「事は終わったし、帰るか…俺ぁ腹減っちまったぜ…」

「な、南部さんのお見舞いに行かないんですかっ?」

目を丸くする冴子。

「命に別状ねぇんだろ?見舞いなんか必要ねぇよ」

軽く言ってのける耕介。

流石不良探偵、薄情である。

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