蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
「どっかで飯でも食って帰るか」

ハンドポケットのまま歩き出す耕介。

とはいえ貧乏私立探偵の夕食など、早い安い美味いの牛丼屋かファミレスだが。

「僕らも行っていいんですか?」

「探偵さん太っ腹…」

俊平と雛罌粟が言うが。

「ついて来るのは勝手だが自腹だぜ?」

先に釘を刺しておく耕介。

「大人の癖に!」

「ケチ…」

俊平と雛罌粟が抗議する。

「何言ってやがる、雛罌粟、てめぇはウリで稼いでんだろうが、寧ろ俺に奢れ」

「お金は取ってない…」

「無償でヤラせてんのかっ?てめぇは天使か!女神様か!」

だいぶ論点がズレている耕介と雛罌粟。

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