[完]俺様くんがスキなんです!!
「それどういうこと?」
<え?あぁ……私達いつも一緒に登校してるのは知ってるよね?>
「あぁ……」

中学隣だって言ってたし……

<でも今日は私日直と委員会があって一緒に行かなかったんだけど……>
「美紅に連絡したか?」
<うん……何回も電話とメールしても繋がらなくて……もう昼だから寝坊だったらそろそろ来るかなーとは思ってたんだけど……>

俺は嫌なほうにしか考えがいかない……

まさか……まさかな……

でも……!!

俺は留衣との電話を切って自分の鞄を持った。

「おい風磨!?」
「わりぃ、俺ちょっと早退する。何か言い訳考えといてくれ!!」

健人に半分投げやりで俺は学校を後にした。

俺が最初に向かった先はただ一つ……

_________

ーピンポーン

やはり誰も出てこない。

「いねぇのかよ……」

俺は再び次の場所へ向かった。

「どこ行ったんだよ……」

俺は美紅がいきそうなところには全てあたったが美紅はどこにもいない。

辺りはもう暗くなっていて携帯を見ると約7時半。

何回も美紅に電話しても出る気配すら感じられない。

もしかしたら本当は家で寝込んでいるのかもしれない。

そう思って来た道を帰ろうとした時……

ーピロリーン♪

俺の手に持っていた携帯画面が明るくなった。

そこには……

“新着メール一件 美紅”

美紅!?

俺は急いでメールを開封した。

けど……それは一瞬で失望した。

そこには……まるで美紅が打ったとは思えないようなメールと……美紅がいる写真。

メールの文はどうでもよかった。

けど……


写真を見た時には俺は怒りと悔しさに包まれていた。

そして最後に……

“OOホテル 109号室”

と書いてあった。

「……クソッ!!」

俺は急いでそのホテルに向かった。

ただ……この写真は嘘だと言って欲しかった。

けど……現実は甘かった。


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